中医学六体質の特徴② 「血虚」「瘀血」
「血虚」(血が不足するタイプ)・・・めまい、立ちくらみ、顔色が白く艶がない、肌がカサカサする「血」の働きが不足している状態を指します。血液検査で貧血と診断されていなくても、血球細胞の形や働きが悪くて異常な症状を起こした場合も「血虚」とみなします。つまり、貧血一歩手前の状態も含めて広い意味での血の不足を意味します。「血虚」になると、顔色が白く艶がなく、めまいや立ちくらみ、手足のしびれ、肌がカサカサして痒くなり、白髪や抜け毛が生じ、女性では生理不順や不妊症などの婦人病を起こしやすくなります。その他、目の疲れや視力の衰え、動悸、息切れ、不整脈なども現れやすくなります。舌は全体的にいろが淡くて小さめです。
「瘀血」(血の流れが滞るタイプ)・・・顔色や唇の色が暗い、頭痛、肩こり、手足の冷え血がドロドロして「血」の巡りが悪い状態を指します。「血」の巡りが悪いと、末梢の栄養不足と、老廃物の蓄積から、顔や唇の色が暗い、シミやソバカスが多い、手足の冷え、便が黒っぽいなどの症状が現れます。さらに血行不良が続くと、慢性的な肩こり、頑固な頭痛や関節痛、女性の生理痛、生理の血に黒っぽいレバー状のかたまりが混じることが多くなります。「瘀血」は色々な病のもととなります。血がドロドロの状態が続くと、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、子宮筋腫、ガンなどになることがあります。舌の色は紫色がかり、また黒いシミのような斑点が見えます。舌の裏側の静脈は太く、時には静脈瘤のようなコブが見えることもあります。