食べて解消 過敏性腸症候群
♥過敏性腸症候群
さまざまな精神的ストレスによって腸の運動をコントロールしている自律神経系の働きが乱れ、
便通異常を起こす病気です。
主な症状は便秘と下痢を交互に繰り返す、腹痛、膨満感などです。
ストレス社会の影響か、日本ではこの症状に悩む人が増えているようです。む
この病気は、中医学でいう「肝鬱脾虚(かんうつひきょ)、気滞気虚(きたいききょ)」と関係します。
「肝」が弱くなると「脾」の働きも衰え、「気」も流れが滞ったり不足したりするという意味です。
五行学説では、肝と脾の関係は「木」と「土」の関係に相当します。
自然界を構成する木、火、土、金、水の5つの要素のうち、
木は樹木のように成長していく性質、土は大地のようにすべての基礎となる性質です。
通常、土(大地)がしっかりしていれば、木はすくすくと成長しますが、
逆に木が根を張って、土を押さえつけることもあります。
肝鬱脾虚とは、まさに木が土を押さえつける関係です。
肝は自律神経の調節に関わっているので、ストレスで自律神経が不調になると脾の働きも悪くなってきます。
そのため過敏性腸症候群では、肝の働きをよくする食材が最もよく使われます。
木(肝)の問題を解決すると、土(脾)もよくなるからです。
肝に作用し、ストレスを解消して精神を安定させる効果があるのは
「ミント」、「陳皮」、「春菊」など。
「みかん」、「レモン」などの柑橘類や、「梅干し」、「黒酢」といった酸味のあるものも
肝の働きをよくし、イライラや不安を解消する効果があります。
この症状によい主な食材
シソ、三つ葉、春菊、ショウガ、ヨーグルト、みかん、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、
梅干し、黒酢、陳皮、ミント、長芋、大和芋、自然薯、ハスの実、鬼バスの実、なつめ など。