月経前症候群と漢方薬
最近、若い女性に月経の5日~10日前から、いろいろな不調を感じる方が増えています。
具体的には、乳房が張る、乳房が痛い、むくみやすい、体がだるい、クヨクヨする、落ち込む、
不安感、落ち着きがない、イライラして怒りっぽい、注意力や集中力の低下、頭痛や肩こり、睡眠障害、
のぼせやすい、食欲不振、過食、腹が張る、便秘などの症状があり、それは多種多様です。
西洋医学では卵胞ホルモンと黄体ホルモンのアンバランスやプロラクチンの過剰分泌などが指摘そされていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
漢方では、月経前症候群に女性ホルモンや自律神経の調節役にあたる「肝の働きの乱れを整える」、すなわち疏肝理気の働きがある「逍遙散」を使います。
それによって、女性ホルモンのバランスや自律神経の安定を図り、数ヶ月で症状の改善が可能となります。
舌の縁や先端部分の赤みが強い場合は「加味逍遙散」を、腹が張る、ガスがたまる、食欲の異常、下痢をしたり便秘する場合は「柴胡疏肝散」を使います。