食べて解消 食べ過ぎ・胃もたれ
食べ過ぎ・胃もたれ
①暴飲暴食の場合(気滞・痰湿タイプ)
ふだん胃腸が丈夫な人でも暴飲暴食をすると胃が苦しくなって、もたれることがあります。
胸がムカムカして吐き気がすることも。
暴飲暴食の結果「脾胃」の消化力がダメージを受けたことが原因です。
気滞・痰湿タイプの胃もたれも、脾胃が弱まって出る症状です。
このタイプの胃もたれには、消化力を回復させる食材が役立ちます。
代表的なのが「大根」です。
大根に含まれる消化酵素と辛味成分は、消化を助け、胃もたれ、胸やけをすっきりさせます。
「かぶ」も柔らかくて煮て食べると同様の効果があります。
「きんかん」はお腹が張っているときに。
肉の食べ過ぎには「サンザシ」が、穀類の食べ過ぎには「麦芽」が効きます。
この症状によい主な食材
大根、大根の葉、かぶ、貝割れ菜、ニンジン、きんかん、陳皮、サンザシ、グローブ、
八角、山椒、ヨーグルト、玄米茶、麦芽(生薬) など
②胃腸機能が弱い(気虚タイプ)
気虚タイプの人は元々胃腸の働きが弱く、少し食べただけで胃がもたれることがあります。
前述の胃もたれが食べ過ぎなど食生活の乱れで起こるのに対して、このタイプはもって生まれた体質によるといってもよいでしょう。
胃下垂でも胃もたれを起こしやすくなります。
このタイプは、胃腸の働きを活発にし、消化をスムーズにする「イモ類」を摂るようにします。
特に「山芋」は消化酵素のアミラーゼやジアスターゼ、ヌルヌル成分のムチンを含み、
ムチンは胃粘膜を刺激から守ります。
但し、気虚タイプは基本的に生で食べることはおすすめできません。
冷えや下痢がなければ、とろろなど生のものでもかまいませんが、
冷えが気になる人や下痢しやすい人は必ず加熱して食べてください。
「なつめ」や「ショウガ」、「陳皮」、「茯苓」、「甘草」は、いずれも生薬でもあり、健胃作用があります。
この症状によい主な食材
長芋、大和芋、自然薯、ショウガ、なつめ、陳皮、梅干し、
麦芽(生薬)、茯苓(生薬)、甘草(生薬) など