食べて解消 頭痛(かぜの頭痛)
風邪を引くと、頭痛を伴うことがよくあります。
中医学では風邪による頭痛の原因を、
①ウイルスや細菌、②寒邪、③熱邪と考えます。
ウイルスや細菌は現代医学でもよく知られていますが、寒邪、熱邪は中医学独特のものといえるかもしれません。
例えば、ゾクゾクと寒気がして発熱を伴うのが寒邪の頭痛、
発熱とのどの腫れや痛みを伴うのが熱邪の頭痛です。
この3つのタイプによって、症状改善に役立つ食材も多少変わってきます。
例えば、ウイルスや細菌が原因の頭痛には、
殺菌作用と解熱・発汗作用のある「シソ」や「ネギ」、「エシャロット」などがおすすめです。
風邪で食欲がないときなどには、お粥やスープなどに細かく刻んだシソやネギを一緒に煮込むとよいでしょう。
寒邪による風邪の頭痛を緩和するのに役立つのが、
体を温めて発汗を促す働きのある「ショウガ」や「くず粉」、「ネギ」などです。
ショウガ湯やクズ湯は特に風邪の引き始めに飲むと効果的です。
シソ入りのクズ湯、ミョウガとショウガを添えたソバやうどんなどもおすすめです。
「八角」や「山椒」も、お腹を温め、血行を良くして痛みを止める作用があります。
煮物などに使うとひと味違って美味しいものです。
発熱とのどの腫れがある熱邪による風邪の頭痛には、
体の熱を取り鎮静作用のある「涼性」の食材が向いています。
特におすすめなのが、涼性で解熱作用のある「菊花茶」。
他に「薄荷」や「莫大海」などのお茶も頭にのぼった熱を下げ、のどの痛みを取る作用があります。
この症状によい主な食材
シソ、ミント(薄荷)、ショウガ、ネギ、エシャロット、ミョウガ、くず、山椒、
八角、陳皮、菊花、莫大海 など。