東洋医学で食養生 6体質の特徴と生活アドバイス③
陰虚タイプ・・・潤いが足りず乾燥しやすいタイプ。夜型生活を改め早寝の習慣を。
♥特徴
「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の「水」が不足している状態。
外見は「お疲れ気味で疲れが増すと頬が赤みをおびやすい」というのが大きな特徴です。
水は「陰陽」でいう「陰」に属し、陰陽バランスを保つために「体を潤し、余分な熱を冷ます」という重要な役割を果たします。
水が不足すると体の潤いがなくなり、余計な熱が生じ、のぼせやすくなります。
女性は更年期が近づくと、つまりは陰虚に傾きがちです。
のぼせ、ほてり、耳鳴り、寝汗、生理不順といった女性の更年期障害特有の症状は、陰虚体質の症状にぴったり重なります。
また潤いが不足するため、
カサカサ肌、から咳、乾便、ドライアイ、口渇、微熱といった乾燥症状がよく現れます。
糖尿病になりやすい体質でもあります。
♥代表的な症状と体質
・夕方の微熱
・耳鳴り
・目の乾燥
・肌がカサカサ、ほてりやすい
・口が渇く。冷たいものをほしがる
・不眠。寝汗。
・乾燥便、便秘
・生理が早まる。不正出血。
・更年期障害。夢精。
♥生活アドバイス
中医学では、昼は「陽」、夜は「陰」の時間帯といいます。
充分に寝て陰を養うための夜間に起きて活動していると、陰分は消耗する一方です。
また、辛味が強い飲食物、酒やタバコをとりすぎると、熱が生じてのどが渇き、やはり陰分が消耗します。
そこで、陰虚の人は、夜型生活であるならそれを止めて少なくとも午前0時前に寝ること。
そして酒やタバコを控えることを真っ先に心掛けて欲しいものです。
適度な運動は必要ですが、汗のかきすぎには要注意。
運動後はたっぷりと水分を補給しましょう。
また、3本の陰経が交わる三陰交(さんいんこう)は陰虚に効くツボなので指圧や簡易灸で刺激しましょう。
(三陰交・・足の内むくるぶしの上から、指4本分上の骨の際。生理痛、更年期障害など女性の症状に効く)
♥おすすめの食材
食養生では「辛味」や「熱性」の強いものを控え、
「平性」と「涼性」、時には「寒性」の食材を使って、ほてりを冷ます食事が中心になります。
♥舌の特徴
・全体的に赤い色
・舌の苔は少ないか、ほとんどない
・表面に裂紋(裂け目)があることも