東洋医学で食養生 6体質の特徴と生活アドバイス④
気滞(きたい)タイプ・・・「気」の流れが滞って精神不安定に。自律神経のバランスを整える生活を。
♥特徴
「気」のめぐりが悪い状態です。
中医学の気のめぐりは、西洋医学の自律神経に重なってきます。
そこで気滞になると、自律神経のコントロールが上手くいかず、自律神経が失調して精神的に不安定になります。
イライラして怒りっぽい、憂うつ、不安で落ち込みやすいといった症状です。
気のめぐりを担当する臓腑は「肝」です。
肝の経絡(気の流れる経路)は体の両側を走っているため、気のめぐりが悪くなると、片頭痛、舌の両側が赤いなど、体の両側に症状が出やすくなります。
このタイプは、ストレスを溜めやすく、ガスやゲップ、不眠症、高血圧などの症状がよく現れます。
女性では、生理不順やPMS(月経前症候群)に悩まされる人が多いようです。
♥代表的な症状と体質
・目が疲れて赤い。目の奧が痛い
・片頭痛
・口が苦い
・のどにものが詰まった様な不快感
・胃腸の張り。ガスやゲップが多い
・イライラ、怒りっぽい。憂うつ、不安。
・不眠。多夢。
・下痢と便秘を繰り返す
・月経前症候群(PMS)。生理不順。
・生理前に下腹部や乳房が張る
・更年期障害
・睾丸脹痛
♥生活アドバイス
自律神経のバランスを整えるための生活改善が求められます。
たとえば「朝起きて戸外の空気を胸いっぱいに吸い込み10回深呼吸」を数日続けただけで、精神状態はずいぶん落ち着きます。
何か趣味をもち、それを心から楽しんでリラックスする時間をもつのもよいでしょう。
ゆっくりと過ごす時間を作ることも必要です。
また、気の流れをつかさどる肝の働きをよくすることも大切。
肝を傷める大量の飲酒などは、極力避けるようにします。
♥おすすめの食材
中医学では、食材のもつ気の流れをよくする力を「理気作用」といいます。
スッキリとするような香りのよい野菜や柑橘類、および酸味のある食べ物は、
いずれも肝の働きをよくする作用があり、理気作用もあります。積極的にとるようにします。
♥舌の特徴
・舌の両側が赤い
・舌の中央に白または黄色の舌苔がある