東洋医学で食養生 血虚がよくなる食養生
♥造血作用のある食材を選びましょう
血虚は「血(けつ)」が不足していると考えられるため、食養生では血を補う食材を積極的にとります。
中国では、「烏骨鶏(うこっけい)」という鶏が、内臓に栄養を補給して血虚を改善する食材として重用されています。
日本ではあまりなじみがありませんが、専門店では購入することができます。
烏骨鶏の名は、骨、皮膚、肉にいたるまで烏のように黒いことからついたといいます。
烏骨鶏の黒にも共通しますが、血虚に効く食材には、黒や赤い色のものが多く見られます。
「レバー」、「黒豆」、「黒ごま」、「黒きくらげ」、「黒砂糖」、「黒米」、「トマト」、「クコの実」などです。
中国では、昔から黒いものや赤いものは体によいとされてきました。
ミネラルやポリフェノールを多く含み、造血作用や体温を上げる効果があるといわれ、
「血」の不足で冷え性の血虚タイプにはぴったりなのです。
♥自然の甘味をもった、ドライフルーツがおすすめ
消化機能が弱い「気虚」は、胃腸から栄養を十分に補充できずに貧血になり、血虚になることがよくあります。
気虚と血虚の両方がある体質を「気血両虚(きけつりょうきょ)」といい、気虚と血虚は仲間のような間柄です。
そこで血虚の食養生の注意点も、気虚とほぼ同じ。
冷たいもの、生もの、脂っぽいものを控えめにし、「平性」「温性」の消化のよいものを食べるようにします。
また甘すぎるものや、辛すぎるものは避け、
「なつめ」、「ブルーベリー」、「プルーン」、「レーズン」などの自然の甘味や酸味のある食材を常備して楽しむとよいでしょう。
♥血虚改善の心得
①「平性」「温性」で、自然の「甘味」「酸味」をもつ食材を摂る。
②主菜には、「レバー」、「牡蠣」、「うずら卵」を積極的に摂る。
③黒い食材、赤い食材を積極的に摂る。
④「クコの実」、「黒きくらげ」、「金針菜」、「プルーン」などの乾物を常備して料理に使う。
⑤ダイエット、朝食抜き、偏食はやめて、バランスのよい食事を摂る。