東洋医学で食養生 気滞がよくなる食養生
♥香り野菜や酸味のある食材で、「気」の滞りを解消します
「気」のめぐりの滞りを改善する「理気作用」をもつ食材の代表が、「香り野菜」です。
「春菊」、「三つ葉」、「せり」、「セロリ」、「パセリ」などのスッキリした香りのある野菜のことで、
その香りの精油成分に気の流れをよくしてストレスを解消する働きがあります。
ただし、長時間火にかけすぎると、大切な香り成分がとんでしまうので、料理の最後に加えてさっと加熱するなど工夫してください。
香り野菜の中でも「セロリ」は葉に血圧を下げる効果があるといわれ、血圧が高い気滞の人は葉も捨てずに料理に使うとよいでしょう。
また、気の流れをつかさどる藏腑「肝」を元気づけるのは、五味でいうと「酸味」になります。
「柑橘類」、「梅干し」、「黒酢」などの酸っぱい食材は、肝の働きを高めて、気滞を改善してくれます。
♥気滞の代表的な症状に効く食材を覚えて使いましょう
一口に気滞体質といっても、症状は多岐にわたります。
ですから気滞の食養生では、それぞれの症状によって使う食材をある程度選ぶ必要があります。
基本的には「陰虚」と同様で、「平性」「涼性」の食材で体の熱を冷まします。
なかでも、イライラして赤ら顔の人は、とくに「辛味」や「熱性」の強い食材を避けなければなりません。
また、お腹が張ってガスやゲップが多い人は、ガスが発生しやすい「イモ」や「豆」を多く食べないほうがよいでしょう。
血圧が高い人は、血圧を下げる働きのある「セロリの葉」や「苦瓜」がおすすめです。
片頭痛には「菊花」、目の疲れには「クコの実」が効きます。
♥気滞改善の心得
①香り野菜をたくさん使い、火を通しすぎないように仕上げる。
②柑橘類など、酸っぱい食品を毎日食べる
③イライラして怒りっぽい人は、強い辛味のものや香辛料を控える
④ガスやゲップの多い人は、イモ、豆を控える
⑤ミント、ジャスミン、クコの実、菊花、ウコン、ラベンダーなどを入れたお茶を飲む