東洋医学で食養生 痰湿がよくなる食養生
♥食物繊維たっぷりの食材で、新陳代謝を促します
痰湿(たんしつ)タイプの人には、便通や排尿をよくする食物を使い、脂肪や水分の排泄を促して、
体に溜まった「痰湿」を取り除くことが肝心です。
その役割を果たす食物が、食物繊維に富んだ「玄米」、「麦」、「雑穀」、「海藻」、「キノコ」、「根菜」です。
食物繊維は、人間の消化酵素では消化されにくい食品中成分の総称です。
腸内で老廃物や水分を吸収し、便として体外に排出する働きがあります。
また食物繊維の多い食物は、よく噛まなくては食べられない食品が多く、過度な食欲と食べ過ぎを抑えてくれます。
肥満予防、高脂血症や動脈硬化の予防、整腸作用など、痰湿の症状を予防し整えるのにぴったりの働きをしてくれるのです。
逆に、気になるコレステロールを増やす食品は、「肉」、「脂っぽい食物」、「甘いもの」です。
痰湿タイプの人はなるべく控えましょう。
♥むくみが強い痰湿は、水の摂取を控えましょう
中医学では、のどが渇いて水が飲みたくなったときに飲めば十分に必要量を摂取できるとそれていますが、
最近は水のペットボトルを携帯して暇さえあれば水を飲む人がいます。
しかし痰湿ならそれはタブー。
飲み過ぎる傾向が強い痰湿は、逆に抑え気味の飲水が適量でしょう。
また水分や糖分を多量に含む果物も、摂りすぎるとむくみの原因に。
1日に1個ぐらいにしましょう。
おすすめの食性・食味は、「平温涼性」と「甘味」「辛味」「鹹味」。
体に熱がこもる熱タイプの痰湿は、「冬瓜」、「緑豆」、「緑豆春雨」などの涼性の食材で熱を冷まします。
♥痰湿改善の心得
①主菜は、なるべく雑穀入りのご飯にする。
夕食は少なめに。
②海藻、キノコ、根菜を積極的に使う。
③肉、卵の黄身、魚卵、脂っぽい物、味の濃い物は使わない。
④水分、糖分は取り過ぎないようにする。
⑤食後に、温かいウーロン茶、プーアール茶、はと麦茶を飲む。