心の疲れが引き起こす病気 依存症
「これではいけない」。そう心の片隅では思っていながら、なかなか悪習慣を断ち切れず、セルフコントロールがきかない病気です。
アルコールや薬物など中毒物質に対するもののほか、ギャンブル、買い物といった行為に対するものもあります。
「これがないと生きていけない」と思う精神的な依存からはじまりますが、依存が強まると身体そのものも、それがないと平静を保てない状態になっていきます。
「嗜好」や単なる「依存」を超え、精神的・身体的に害がおよんだり、社会生活や人間関係に支障をきたすようになったら要注意です。
♥薬、酒、タバコがないとイライラしてくる・・わかっているのに、どうしてもやめられない
・アルコールへの依存
飲酒が習慣となり、やめると禁断症状があらわれ、精神的にも身体的にも酒類への依存がみられる状態。
・薬物への依存
頭痛薬を飲まないと安心できないなど、薬が手放せなくなってしまう。違法薬物(麻薬や覚醒剤)への依存もある。
・その他の依存
ギャンブル、ゲーム、インターネット、買い物、ダイエットといった行為に対する依存のほか、
家族よりペットを溺愛するなど、どんなものでも依存症の対象になる。
♥原因は・・・
職場や家族関係の心理的トラブルを抱えていることが多く、そのストレスや悩みのはけ口としてはじまったものが習慣となってしまう。
♥要注意なのはこんな人
・完璧主義でプライドが高い
・考え方に柔軟性がない
・今の自分に満足していない
♥もしも依存症になったら
自分自身ではやめられないだけではなく、気づかないことも多いのが特徴です。
しかし、症状は、出勤できない、金錢を使いすぎるなど、目立った行動となってあらわれ、周囲が気づきやすい病気でもあるので、
周囲の人が専門医への受診をサポートすることが必要です。
薬物療法と行動療法が治療の中心ですが、重度の場合は入院治療が行われる場合もあります。
♥男性、女性がかかりやすい心の病気
うつ病は女性が男性より2倍もかかりやすいといわれています。
女性は月経周期、妊娠、出産、更年期に女性ホルモンの変化が著しく、その影響を受けやすいからです。
さらには、結婚、出産、育児や子供の自立といった環境や役割の変化を受けやすいことも理由としてあげられます。
また、女性特有の病気には摂食障害があります。
一種の依存症ともいえる状態で、体型を気にしすぎたり、ストレスからくる暴飲暴食で食習慣が乱れ、
嘔吐や便秘、下痢などの症状が慢性化します。
そのほか、ストレスが身体症状となり、心身症やパニック障害になりやすく、症状には、頭痛やめまいがあります。
一方、男性にはコミュニケーションが足りず、相談相手が少ない傾向があり、社会不安障害などになりやすい傾向があるようです。
ストレスを抱えても周囲に言えず、症状を悪化させてしまうことも多く、なかには自殺に追い込まれるケースも少なくありません。
周囲の気づきやサポートが大切です。